人工知能に関する断創録

このブログでは人工知能のさまざまな分野について調査したことをまとめています(更新停止: 2019年12月31日)

人工生命

L-systemで植物を描く

L-system入門(2013/11/26)の続き。前回は、L-systemで有名なフラクタルを描きましたが、今回は植物を描いてみます。植物を描くためには前回導入した記号に加えて次の2つの記号を新たに導入します。 [ : 亀の状態(位置と向き)をスタックにプッシュ ] : 亀…

L-system入門

今回は、植物の成長をモデル化したLindenmayer system、略してL-systemの実験をしてみます。ライフゲームと同じく非常に単純な規則から複雑な形状が発生する複雑系の興味深い例です。 L-system L-systemは、初期文字列と書き換え規則から構成されます。たと…

ライフゲームの世界

ニコニコ動画の複雑系コミュニティの発起人のはむくんがライフゲームの世界というとても面白い動画を投稿されています。Twitterでは何度かツイートしてたけど完結したのでブログでも紹介させていただきます。 ライフゲームの世界1 John Horton Conwayが提案…

ラングトンの自己複製オートマトン

ついにやった!ループが自己複製をしている。 ラングトンの日記(1979/10/26) ラングトンの自己複製オートマトンは、ラングトン・ループ(Langton's Loops)と呼ばれます。ライフゲームと同じ二次元のセル・オートマトン空間上でループが増殖していきます。…

遺伝的アルゴリズムの紹介

2001年の勉強会で発表した遺伝的アルゴリズムの紹介資料です。HDDをあさってたら見つけたので一応記録。ほんのさわりです。最近の研究ではどこまで進展したんでしょうね?遺伝的アルゴリズムって複雑系と人工生命の文脈で捕らえるのが面白いのに、研究だとた…

非線形科学

非線形科学 (集英社新書 408G)作者: 蔵本由紀出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/09/14メディア: 新書購入: 7人 クリック: 79回この商品を含むブログ (69件) を見る一通り読んだが難しくて理解できないとこ多数。この本は物理寄り。心はプログラムできるか…

アフターマン

アフターマン 人類滅亡後の地球を支配する動物世界作者: ドゥーガル・ディクソン,今泉吉典出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2004/07/09メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 84回この商品を含むブログ (63件) を見る人類滅亡後の動物たちを想像して描…

可能な知能(intelligence-as-it-could-be)

可能な生命(life-as-it-could-be)(2004/08/05)の続き。人工生命の定義の「生命」の部分を「知能」に置き換えたらどうなるのか試してみよう。 人工知能とは、自然界の人間に特徴的であるような振舞いを示す人工システムに関する研究である。計算機やその…

可能な生命(life-as-it-could-be)

人工生命(Artificial Life: AL)の定義は創始者のC. Langton*1によると 人工生命とは、自然界の生物システムに特徴的であるような振舞いを示す人工システムに関する研究である。計算機やその他のメディアにおいて生命的な振舞いを合成・総合することを試み…

ワクチンウィルス

MSブラスト(ラブサン)っていうウィルス(ワーム)が流行っているみたいだけど、それを退治してパソコンを修復してまわるMSブラストDっていうウィルス(ワーム)があるらしい。ワクチンウィルスとでも呼ぶべきか。前にワーム(2002/2/28)に「自動的にウィ…

テラリウム

最近、 テラリウムというのをやっている。テラリウムはMicrosoft .NET Frameworkテクノロジを使用したマルチユーザーネットワーク対戦型ゲーム。P2Pでパソコン同士をつないで大きな生態系(もどき)を作り、仮想的な虫の生存競争を繰り広げる。参加者は肉食…

森羅万象解き明かす

最近、更新をさぼっていたけどまた再開することにした。ちょっと古いが8月20日の読売新聞に面白い記事が載っていた。ウルフラムという人が書いた『A New Kind of Science』という本についてでその内容が興味深い。A New Kind of Science作者: Stephen Wolfra…

創発

マルチエージェントの論文にはよく創発という言葉が出てくる。創発とは、個々の個体のレベルでは、機械的な感覚、反応系に基づいて単純な行動戦略しか取れないのに、それらが多数集まることによって組織的な秩序を持った行動が発現される現象を言う。この現…

ネットワークを渡り鳥するプログラム

下原勝憲: 人工生命と進化するコンピュータ下原さんの論文に面白い話が載っていたので引用。 現在、我々は、ティエラをネットワーク型に拡張し、インターネットなど地球規模のコンピュータ・ネットワーク上でのソフトウェア進化の実験を進めている。世界中の…

コンピュータウィルスの実用的利用

コンピュータウィルスを何か実用的な仕事に利用できないかという研究があるらしい。Purdue大学のEugene SpaffordなどのA-Lifer(A-Lifeの研究者)は他人のハードディスクを壊す目的ではなく、A-Lifeの一つの形態としてコンピュータウィルスを研究している。…

フランケンシュタイン・コンプレックス

『人工生命の美学』という本を読んでいたのだが、そこにフランケンシュタイン・コンプレックスという面白い話が載っていた。人工生命の美学―コンピュータがつくる新たな生態系 (キーワード事典)作者: T‐BRAIN CLUB,HUMANMEDIA出版社/メーカー: 洋泉社発売日:…

フェッセンデンの宇宙

人工生命―進化する"ビットの生命たち"のふしぎ作者: Ellen Thro,米津光浩,神成淳司出版社/メーカー: カットシステム発売日: 1995/09メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (3件) を見るまえがきから引用。 「人工生命は本当に生きているとい…

人工生命

最近、人工生命に興味が起こりいろいろ調べてみた。すごいリンク集として人工生命の宝庫というサイトがあった。ここのリンク集からもいろいろ調べられるが、基礎知識がないと少しつらいので、「進化する"ビットの生命たち"のふしぎ 人工生命」という本を借り…

ライフゲーム

ライフゲームはコンウェイ(John Horton Conway)が発明したコンピュータゲーム。ゲームと言っても勝ち負けや相手がいるわけではなく、初期値を与えて、経過を見るだけ。画面に映る抽象的な動画はまるで生命のようにも感じられる。このライフゲームとフォン…

ワーム

バッドトランスBというワームに感染した。ウィルスバスターでリアルタイム検索を使用していて、捕捉はできたのだが、メールを削除するときうっかりプレビューしてしまったためだった。今度からは慎重に対処しなければ。どういう害があるのか調べてみたのだが…