認知科学の12のテーマ(Norman)
信念(Belief)、意識(Consciousness)、発達(Development)、感情(Emotion)、相互作用(Interaction)、言語(Language)、学習(Learning)、記憶(Memory)、知覚(Perception)、行為(Performance)、熟達(Skill)、思考(Thought)。
強化学習に関係があると現段階で思っているのは、発達、相互作用、学習、知覚、行為、熟達のような低いレベルの学習。一方、高次の知能にあたる信念、意識、感情、言語、記憶、思考なんかは強化学習で扱うのは難しいらしい。畝見さんの論文
畝見: 強化学習, 人工知能学会誌, Vol.9, No.6, pp.830-836, 1994.
にはこう書かれている。
(強化学習のような)単純な学習メカニズムの積上げだけで、論理や概念を対象とするような高次の学習が実現できるとは考えにくいが、比較的知能が高いとされる多くの動物に共通に観察される強化学習の機能が、人間の知能の基底部にあるとする直観も、さほど的はずれではあるまい。
今までの人工知能は論理や推論のような大人が持っている高度な知能は実現できた(?)が、人間の赤ん坊や動物などが持っているもっと基本的な知能の方が難しいらしい。今までの人工知能、ニューラルネット、強化学習などがそれぞれの欠点を補って統合するようなことはありえないか?(言うは易く行なうは難しって言うのは身にしみて分かっているけど)それともニューラルネットの単一構造だけで全部表せるのか?今までにない別な方法、または実現不可能って結末もありえるが。