ブルックスの知能ロボット論
ブルックスの知能ロボット論―なぜMITのロボットは前進し続けるのか?
- 作者: ロドニーブルックス,Rodney Allen Brooks,五味隆志
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
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Rodney Brooks氏のこれまでの仕事とロボット観が余すところなく語られている一冊。
Brooks氏の考える知能は、センサー(知覚系)とモーター(駆動系)の連動から生まれるものであり、従来の認知科学で一般的であった認識系はとっぱらってしまう*1。
というこれ論文なの?というほどユニークな論文を書かれている*2。
この考え方をさらに発展させた内容が知の創成―身体性認知科学への招待(2005/03/15)で詳しくまとめられている。私の中ではMinsky氏の『心の社会』と並んでバイブルだ*3。
Minsky氏とBrooks氏は人工知能をめぐる考え方で激しく対立しているようだ。
知能観は違うのだろうけど、サブサンプション・アーキテクチャと心の社会は根幹部分で似ていると思う。私は強化学習に惹かれていたこともあって、Brooks氏の知能観に近い。
ただこれで達成できるのは動物の知能までで、人間の知能は不可能だと根拠はないけど思うなぁ。
Brooks氏の以前のホームページにロボットによりそった氏の写真が掲げてあってちょっとあこがれてたんだけど今はなくなってて残念。危ない人だと思われたのかな(笑)
関連リンク
- 思考と行動(2003/07/06)
- RTは安心を創造するか(2004/07/07)