楽観主義者レイ・カーツワイル
カーツワイル氏に関しては

ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき
- 作者: レイ・カーツワイル,井上健,小野木明恵,野中香方子,福田実
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2007/01
- メディア: 単行本
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もお薦め。技術進歩は指数関数的(さらにその指数も指数関数的)に増加しており、数十年後には脳を完全にシミュレーションするようなマシン処理性能が実現され人工知能ができるってことが書かれている(それだけではないが)。
カーツワイル氏はコンピュータがチェスで人間のチャンピオンに勝利するのを今までの技術進歩から外挿して1年の誤差で予測し的中している。ただチェスはマシン性能が上がればそのまま強くなる類の問題であったため正確に予測できたのかもしれない。人工知能はそういう類の問題とは別物だと思われる。
カーツワイルやモラヴェック、たぶんビル・ジョイもそれらの中に入るでしょうが、こうした連中はムーアの法則にのっとって未来の構想を描くことは可能だという考えをもち、2020年までに人類は自らの脳と同等の人工知能を造り出しているだろうと予測しています。しかし私はそんなことなどまったく信じてはいません。いま求められているのは未来をひらく新たなアイディアであり、彼らが提唱しているような安直な予想などではないのです
ジョン・マッカーシー『人工知能のパラドックス』p.87
関連リンク
- 自由意志のパラドックス(2005/8/8)
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