記憶
『記憶と学習』を一通り読み終わった。
![岩波講座 認知科学〈5〉記憶と学習 岩波講座 認知科学〈5〉記憶と学習](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51LWYJ-zGnL._SL160_.jpg)
- 作者: 市川伸一
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/04
- メディア: 単行本
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記憶に関する研究は、
- 認知科学
- 脳科学
- 神経科学
- 情報科学(人工知能とコネクショニズム)
で行われている。これらをひっくるめて「認知科学」とも言うらしい。認知科学は、人や猿、その他の動物を使って、短期記憶、エピソード記憶など記憶のモデル(脳の中身はブラックボックスとして扱う)を作っている。脳科学は、脳をマクロ的に見て、海馬は記憶に関係しているといったようなことをやっている。神経科学は、脳をミクロ的に見て、個々のニューロンの働きを調べたりしている。情報科学は、記号処理中心の人工知能とニューラルネットが中心のコネクショニズムに分かれていて(ニューラルネットは人工知能と違うとみなしている感じを受ける)、脳を構成的な方法で理解しようとしている.
人工知能では、決定木学習、意味ネットワークと意味記憶、スキーマ表現、スクリプト表現、プロダクションシステムといった方法がとられる。コネクショニズムでは、パーセプトロン、誤差逆伝播法、Hopfieldネットワーク、Boltzmannマシン、アソシアトロンなどがある。
一回読んだだけなので、確実に全部理解してないが、コネクショニズムの方法は難しい。パーセプトロンがどうして学習できるか理屈ではわかっていても、直感的には理解しにくい(GAも似たようなもんだが)。Hopfieldネットワークにいたっては、統計熱力学とかが出てきて理解できるかすら怪しい。