MacにHTKをインストール
音声認識・音声合成の実験をするために隠れマルコフモデルのライブラリである Hidden Markov Toolkit (HTK) をMac OS X Mountain Lionに導入した。いろいろコンパイルエラーが出てインストールに苦労したのでまとめておく。
コンパイラ
macportsのgccではなく、Xcodeのgccを使用した。Mountain LionからX11がデフォルトで入らなくなったみたいなので別途インストール。
/usr/bin/gcc /usr/X11R6/lib /usr/X11R6/include
があることを確認。
HTKのインストール
HTKをダウンロードするにはユーザ登録が必要。登録後に HTK-3.4.1.tar.gz をダウンロード。
tar xvzf HTK-3.4.1.tar.gz cd htk ./configure make all
でコンパイルすると下のようなエラーが出た。
HGraf.c:73:77: error: X11/Xlib.h: No such file or directory HGraf.c:74:23: error: X11/Xutil.h: No such file or directory HGraf.c:75:21: error: X11/Xos.h: No such file or directory HGraf.c:77:27: error: X11/keysymdef.h: No such file or directory
そのため、HTKLib/Makefile のCFLAGSの定義を以下のように修正。/usr/X11R6/includeへのパスを追加した。
CFLAGS := $(CFLAGS) -ansi -g -O2 -DNO_AUDIO -D'ARCH="darwin"' -I/usr/include/malloc -I/usr/X11R6/include -Wall -Wno-switch -g -O2 -I. -DPHNALG
再度、コンパイル。
make all sudo make install
でインストール完了。/usr/local/binにHTKのコマンド群がインストールされる。
HTKのサイトでは、HTKBookというマニュアルもダウンロードできる。音声認識の基本からHTKを使った実装まで丁寧に書かれている。
また、フリーソフトで作る音声認識システムという書籍には、HMMを使った音声認識の基本とHTKの基本的な使い方がチュートリアル形式でまとめられている。これも初学者には非常に参考になる。機械学習の基本を勉強するにもよい本。
まずは日本語のコマンド認識などを実装して遊んでみようかな。
フリーソフトでつくる音声認識システム - パターン認識・機械学習の初歩から対話システムまで
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