シートン動物記
このような動物の来歴話を集めてみると、そこには、おのずからひとつの一般的な考えが提示される。それは前世紀なら、さしずめ教訓とか道徳といわれた種類のものであろう。もちろん人はそれぞれの考えに従って、その好みにあった教訓を見出すであろう。だが私は、人々の中には、これらの物語の中に聖書と同じくらい古い教訓として、我々と動物達は親類なのだという考えを見いだす人がいることを望んでいる。人間が持っているものは、少なくとも動物たちのどこかに必ずその痕跡を認めうるものであるし、また動物たちがもっているものは、人間も必ずいくぶんかの割合で、それを分けもっているものである。
したがって動物とは、欲望と感情をもった生物で、我々人間とはただそのていどが違っているにすぎない。つまり動物たちも、まちがいなく自分たちの権利を持っているのである。この事実は現在白色人種によって認められはじめているものであるが、最初にこれを宣言したのはモーゼであり、また仏教徒によっては、すでに二千年以上も昔に強調されたことだった。
なんか心に残った。シートン動物記って名前はよく聞くけど、読むまで内容をほとんど知らなかった。そういえば、ファーブル昆虫記ってのも内容ほとんど知らないな。