人工知能に関する断創録

このブログでは人工知能のさまざまな分野について調査したことをまとめています(更新停止: 2019年12月31日)

2002-01-01から1年間の記事一覧

教師なし学習

教師あり学習にもいろいろあって全然書き足りないが、さっさと教師なし学習にうつる。教師なし学習はその名の通り教師がいない!つまり、例や正解を教えてくれる人がいないのだ。じゃ、機械はどうやって学習すればよいのか?教師がいなけりゃ、試行錯誤の独…

教師あり学習

機械学習には、2つのタイプがある。1つ目は教師あり学習、2つ目は教師なし学習である。教師あり学習にもいろいろなタイプがあるが、共通しているのは教師が例を与えることによって機械に学習させるという点である。この学習の目的の一つに分類がある。これは…

Robocode

http://robocode.sourceforge.net/これもいつだったか忘れたが読売新聞に載っていた。IBMがJavaを使える技術者を育てるために提案したものらしい。ロボットをプログラムして互いに戦わせ勝つのが目的。ロボットは操作できないので自律性が必要となる。ためし…

森羅万象解き明かす

最近、更新をさぼっていたけどまた再開することにした。ちょっと古いが8月20日の読売新聞に面白い記事が載っていた。ウルフラムという人が書いた『A New Kind of Science』という本についてでその内容が興味深い。A New Kind of Science作者: Stephen Wolfra…

帰納学習(例からの学習)

知識獲得と学習シリーズ1巻からの引用。 論証(今では演繹とよんでいる)を通じて科学的知識を獲得することは、根源的直接命題を知らない限り不可能である・・・われわれは帰納により根源的命題を知らなければならない。なぜならば、知覚ですらも帰納により…

1巻を読了

機械学習関連の本(2002/8/1)の続き。機械学習に関して大分見通しがよくなってきた(が卒論の見通しはよくない)。例からの学習(つまり帰納学習)に関しての内容がほとんどだった。漠然としたイメージだったのが、アルゴリズムとしてがっちりしたものに変…

機械学習関連の本

機械学習関連の本を探した。今のところ次の本を読む予定。知識獲得入門―帰納学習と応用 (知識獲得と学習シリーズ)作者: R.S. Michalski,電総研人工知能研究グループ出版社/メーカー: 共立出版発売日: 1987/05メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブ…

卒業論文中間発表

だった。機械学習に関しての調査を続行することになった。機械学習というと、産総研にGAの見学に行った(2002/4/9)ときの筋電義手を思い出す。あれは、従来の「人間が機械に合わせていた」義手を「機械が人間に合わせる」ことを目標としたものだった。身近…

コンピュータが子供たちをダメにする

コンピュータが子供たちをダメにする作者: クリフォードストール,Clifford Stoll,倉骨彰出版社/メーカー: 草思社発売日: 2001/11メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (11件) を見るという本を読んだ。題名が面白そうだったのでつい借りてし…

SETI@Home

SETI@Homeに参加してみた。昨日宇宙関係のテレビを見ていたら、SETI@Homeが紹介されていた。ゼミでも何回か出てきたし、前から興味あったので調べてみた。別にインターネットつなぎっぱなしじゃなくても、電源入れっぱなしじゃなくてもよさそうなので参加し…

エージェントとは

エージェントは最近AIの中でも流行みたいだが意味がよくわからなかった。「自律的に行動する主体」という認識しかなかったのだが、調べてみるといろいろな意味があって興味深かった。石田さんの論文石田亨: エージェントを考える, 人工知能学会誌, Vol.10, N…

R&D

人工知能学会誌を読んでいたら面白い記事があった。坂間: AIにかける橋, 人工知能学会誌, Vol.12, No.5, p.653 (1997) 「研究開発をR&Dと表現するが、これは全くの誤りである。R(Research)とD(Development)は、水と油のように性質が異なるものである。こ…

理想と現実

今日も論文分類をした。結構進んだ。分類が終わったら、各分野の概要をまとめる。読んでいて、よく出てくる話題や論文もまとめる。まとめるのは慣れていないから、かなり苦労しそうだが何とかなる(ならいいけど)。結構、時間をつぎ込んでいるのだが何とな…

人工知能研究トピック

1990年1月に出版された「人工知能ハンドブック」(旧ハンドブックと略称)の内容を見ると、当時と比べて現在の人工知能の学術分野に大きな変化と進歩の跡がうかがえて興味深い。実際最近の人工知能研究のトピックスを人工知能学会誌(1996〜2002)で見てみる…

創発

マルチエージェントの論文にはよく創発という言葉が出てくる。創発とは、個々の個体のレベルでは、機械的な感覚、反応系に基づいて単純な行動戦略しか取れないのに、それらが多数集まることによって組織的な秩序を持った行動が発現される現象を言う。この現…

第X世代コンピュータ

人工知能学会誌に面白い話が載っていた。第五世代コンピュータは第五世代コンピュータプロジェクトアーカイブスによると、知識情報処理と大規模並列処理を中心としたコンピュータと位置付けられている。記事を読むと現在は第六世代コンピュータに入っている…

忘却

われわれはしばしば、何かを忘れてしまった、想起できないという経験をするが、忘却は長期記憶貯蔵から情報が消失してしまったために生じるのであろうか。あるいは、情報は存在するが検索することができなくなってしまったのだろうか。 これに関しては面白い…

アイデアについての2つの原理

アイデアは一つの新しい組み合わせである。 新しい組み合わせを作り出す才能は事物の関連性を見つけ出す才能によって高められる。 J.W.Young

慣れ

それまで出会ったことのない刺激が提示されると、生体はそれに対して注目し、新しい状況に対処できるように、心拍の減少、汗腺の反応、四肢の血管の収縮などを含む一連の生理的変化を伴った全体的反応を示す。これは定位反応と呼ばれる。一方、同じ刺激が繰…

ラッダイト運動

おそれるのは優れた知能を持つコンピュータの出現ではなく、劣った知能を持つ人間の出現なのである。コンピュータには何ができないか(p.596)

コネクショニズムに関する本

記憶について調べているけど、実装としては、ニューラルネット的な方法が多い。そこで、ニューラルネットについての本をいくつか借りた。ニューラルネットワークアーキテクチャ入門作者: J.デイホフ,Judith E. Dayhoff,桂井浩出版社/メーカー: 森北出版発売…

3層パーセプトロン

3層パーセプトロン(2002/6/24)の続き。パーセプトロンに関しては、何冊か調べてみて、ようやく(自分としては)整理できた。 単純3層パーセプトロン Rosenblattが提案した最初のモデルで、感覚層(S層)、連合層(A層)、反応層(R層)の3層。S層とA層の間…

連想機械アソシアトロン

連想の情報処理モデルは海外と日本で同時期に出された(Nakano, Kohonen, Andersonなど)。その中で、日本の中野馨さんが提案したものはアソシアトロンと呼ばれる。ヒトの連想機能はまだよくわかっていないが、中野さんは連想を次のように定義した。 計算機…

3層パーセプトロン

2層を3層に拡張してANDを学習させてみたのだけど、全然収束しなかった。どこかにミスがあるはずだが、今のところわからない。それよりも、「パーセプトロン」の意味が本によって違うように感じる。入力層、出力層の間に隠れ層が入ったものは、3層パーセプト…

2層と3層の違い

昨日のパーセプトロンを拡張して、入力層8ユニット、出力層5ユニット、 入力 出力 11000000 10000 00111000 01000 00001111 00100 10101010 00010 11001100 00001 を学習する2層パーセプトロンを作って実験した。収束したのでうまくいったと思ったけど学習し…

GAとニューラルネット

は非常に似ているような気がする。どちらも最適化技法だし、ニューラルネットの重み付けと選択・交叉・突然変異の過程は対応づけられそうだし、教師信号による重み変えは適応淘汰に対応していそう。また、局所最適解に陥ってしまうところも似ている。数学的…

ニューラルネットと記号処理

ニューラルネットは、従来の人工知能が不得意としている分野、すなわちパターン理解、音声認識、類推、連想などを得意としているが、人工知能が得意としている記号処理は不得意と言われる。よって、従来の記号処理中心の人工知能とニューラルネットは相補的…

パーセプトロン

のプログラムを書いた。最も単純化をしたもの。データ構造をどういうふうに書くかなどよく理解できた。あとは、他のニューラルネットも同じような形で書くことができるし、実験もできると思う。GUIを使ったパターン認識も少し拡張するだけでできる(かもしれ…

記憶

『記憶と学習』を一通り読み終わった。岩波講座 認知科学〈5〉記憶と学習作者: 市川伸一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る記憶に関する研究は、 認知科学 脳科学 神経科学 情報科学(人工知能とコ…

なぜヒトの知能か

「記憶」について調べるため、『認知科学5 記憶と学習』という本を読んだ。岩波講座 認知科学〈5〉記憶と学習作者: 市川伸一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見るこの本は、認知科学、神経科学、脳科…