人工知能に関する断創録

このブログでは人工知能のさまざまな分野について調査したことをまとめています(更新停止: 2019年12月31日)

人工知能研究トピック

1990年1月に出版された「人工知能ハンドブック」(旧ハンドブックと略称)の内容を見ると、当時と比べて現在の人工知能の学術分野に大きな変化と進歩の跡がうかがえて興味深い。実際最近の人工知能研究のトピックスを人工知能学会誌(1996〜2002)で見てみると、上位から順に、学習、基礎、GA、ロジック、エージェント、オントロジー、自然言語、推論、探索、事例ベース推論となっている。米国のAAAIワークショップ(1992〜2002)では、エージェント、Web、計画、事例ベース推論、ナレッジマネージメント、ロボット、学習、マイニング、推論、電子商取引、がよく取り上げられている。旧ハンドブックで、大項目として取り上げられていた、AIマシン、パターン理解、AI言語とツール、エキスパートシステム、機械翻訳は、いずれも陰を潜めている。
人工知能学会誌, Vol.17, No.4 (2002)

とあった。実際に、10年分目を通してみるとその通りだった。特に、エキスパートシステムは目に見えて少なくなっている。論文として載らないから研究されていないと判断はできないと思うが、衰えてきているということだろう。