人工知能に関する断創録

このブログでは人工知能のさまざまな分野について調査したことをまとめています(更新停止: 2019年12月31日)

産総研(つくば)でGAに関する研究の見学

させてもらった。進化型ハードウェアについてだった。まず義手を見た。義手をつけている人が回りにいないので知らなかったが、筋電義手と言って、腕の筋肉から出る電位を利用して動かせることを始めて知った。しかし、筋電には個人差があるらしく、以前は(というか今もか)人が機械に合わせて練習して使うらしい遺伝的アルゴリズム(GA: Genetic Algorithm)を取り入れると個人差を義手の方が学習することができ、機械が人に合わせることができるらしい。この考え方は大事だと思った。

他に、分散参照法というGAを用いた圧縮技術、ディジタル回路のクロックスキューの調整、アナログ回路のバラつきの調整などにGAを用いた例をわかりやすく説明していただいた。ここで気が付いたことはGAを使って必ずしも最適解を探そうとはしていないことだった。前にGAのサーベイをしたとき、「局所解に陥ることがあり、必ずしも最適解が得られない」ことが問題点としてあげられていた。しかし、工学的に使う場合には、必ずしも最適解を見つける必要はなく、仕様さえ満たせばよいのだと分かった。特に、アナログ回路で要求仕様を満たした点で探索を打ち止める話を聴いたとき特にそう思った。つまり、GAは工学的に十分応用できるんだと感じた。

そのあと産総研の構内にある地質標本館を見学した。地学にはあまり興味なかったのだけど、化石があったのがとても面白かった。特に、カブトガニはとんがっている方が後ろというのを始めて知った。動いている映像を見られたのはもっと興味深かった。今の生物とは何か違うという印象が強かった。オーム貝の動いている映像を見られたのもよかった。